Top向学新聞今月の人モハメッド・オマール・アブディーンさん
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モハメッド・オマール・アブディーンさん (スーダン出身) 
(東京外国語大学日本課程4年) 


母国に点字を広める活動を展開 「輪を広げることの大切さ」学ぶ

――来日した経緯についてお聞かせください。
  私は目の病気で徐々に視力が落ち中学生の時には字が読めなくなってしまいましたが、母国では点字の存在を知りませんでした。将来弁護士になりたくて大学の法学部に進みましたが、友人の助けも受けられなくなり限界を感じていました。そんなとき、国際視覚障害者協会が日本の盲学校への留学生を募っていることを知り、応募して選ばれました。福井県立盲学校で点字等を学び、現在は東京外国語大学で和平プロセスに関する研究をしています。
  私はスーダンに点字機を持ち帰り点字を広める活動をしています。視覚障害者に点字を教えてあげるにはまず用具が必要ですが、私にはその支援が出来るのです。資金集めには国内から様々な協力を得ました。筑波の視覚障害者スポーツの支援団体は、宿舎で店を出して売り上げ5万円を提供してくれましたし、視覚障害者のスキー団体も一口5千円で何人か寄付を下さったおかげで、15万円で300台の点字機を買うことができました。15万円で300人もの識字教育が出来るということは決して高くはありません。まず各学校から一人先生に来てもらってその人に教える点字普及のプロジェクトを母国で展開中です。
  いきなり日本人にスーダンの視覚障害者のために協力してくれといっても遠すぎる話ですが、個人的に友人になれば、その人にとってスーダンは遠い国ではないし、視覚障害者のことも私を通じて近いものになっていくので協力してくれるようになります。この活動を通じて「輪を広げることの大切さ」を学ぶことができたと思います。