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ソフトバンクグループ 


NО・1採用といった手法も実施  情報革命で人々を幸せに

――採用において外国人留学生と日本人学生とで違いはありますか。
 前提として、ソフトバンクグループは世界ナンバー1インターネットカンパニーを目指しており、外国人留学生と日本人学生の間に異なる採用基準は一切なく、「志高く」あるかどうかを基準の一つとして判断しています。入社後の活躍も国籍は関係ありません。例えば、ソフトバンクアワードという社員表彰制度で、最高峰の社長賞を昨年、元留学生のネパール人社員が受賞しました。

――採用過程で何を重視していますか。
 例えばグループディスカッションでの対応です。協調性を見られていると思い、自分の意見があったとしても周囲にあわせた方がいいという先入観をもっている学生が多いかもしれません。ですが、最も見たいのはテーマについて自分がどう考え、相手が納得する説明ができるかということです。特に意見が対立したとき、どのように相手の考えを把握したうえで自分の意見を伝えるのかという部分です。
 また、ナンバー1にこだわることもそうです。ソフトバンクグループは「世界ナンバー1インターネットカンパニー」を目指しており、ナンバー1にこだわる力が必要だと思いますので、「NO・1採用」という手法の採用も行っております。
 さらに、現在はスマートフォンが急激に普及していますが、インターネット業界は変化のスピードが速く、常に新しいものにアンテナを張り続けていることも重要だと考えています。

――留学生へのアドバイスは。
 個人的な意見ですが、せっかく日本に留学しているので、日本の文化にどっぷり浸るくらいの貪欲さがあってもいいのかなと思います。学生時代にとても優秀な外国人留学生の友人がいましたが、彼はサークルから飲み会までどんどん日本人の輪の中に入っていき、非常に印象に残っています。面接で学生時代をどう過ごしてきたかお聞きしますが、留学生同士で固まっていたというケースも多く、もっと積極的に日本文化・日本社会に飛び込み視野を広げるといいと思います。

――留学生に期待することは何ですか。
 先程、世界ナンバー1インターネットカンパニーを目指しているという話をしましたが、柱となる戦略の一つが、「アジアナンバー1」になることです。現在、世界最大規模の企業間取引サイトである「アリババドットコム」や、ユーザー数1億6千万人を抱える中国最大規模のSNS「Renren」と提携し、アジア地域での事業を加速させている最中です。そこで、語学力、異文化に対する柔軟な考え、海外での適応力、自ら挑戦する力をもつ留学生に能力を発揮してほしいと期待しています。

――世界で活躍できるチャンスがあるということですね。
 そうですね。そういったチャンスがソフトバンクグループにはたくさんあることを知っていただきたいです。例えば、社員の提案で新規事業を立ち上げる「ソフトバンクイノベンチャー」という制度があります。経営理念である「情報革命で人々を幸せに」と合致していれば、教育、医療、農業、金融など、分野もテーマも自由でソフトバンクグループの社員であれば誰でも提案できます。審査に通れば、事業推進に参画できるようになります。昨年は、約2万人の社員から1100件もの事業提案がありました。さらに、最終的な検討案件30件のうち2件が新入社員によるものでした。応募数から見ても分かるように、社員10数人中1人が事業提案をしており、モチベーションが非常に高い組織だと思います。このように、国籍、年齢関係なく、志があれば実現できるチャンスがあり、非常に面白いと感じていただけるはずです。

――そのモチベーションはどこから来るのでしょうか。
 やはり経営理念にある「情報革命で人々を幸せに」という思いが強いからだと思います。昨年の東日本大震災で、被災地や東京で電話がつながらないなど、携帯電話をご利用いただきにくい状況が発生しました。インターネットや通信の社会貢献性を今まで以上に強烈に感じた体験です。当時、全社員の中から有志を募り、避難所での臨時基地局の開設とユーザーをサポートするため、数百人が集まり被災地へ赴きました。ソフトバンクグループは自己満足が目的ではなく、自分がもっている全てを最大限世のなかの為に発揮したいという人を求めています。


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