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株式会社オリエンタルランド

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「夢と魔法の王国」 東京ディズニーリゾート

株式会社オリエンタルランド
 


 2010年度の東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの来場者数は2千5百万人を超えた。日本人の約5人に1人が訪れていることになる。1983年4月の開園以来、日本最大のテーマパークとなっている東京ディズニーリゾートだが、人気の秘密はキャスト(演者)として働くスタッフにあった。株式会社オリエンタルランド広報部の前原麻由美氏にお話をお聞きした。


接客マニュアルはなし  ゲストにハピネスを提供

――東京ディズニーリゾートではなぜ従業員のことを「キャスト」と呼んでいるのですか。
 ディズニーのテーマパークは、青空を背景とした巨大なステージであると考えています。ですからパークでの出来事の全てがショーなのです。私達はステージの上でアトラクションスタッフや清掃スタッフなどの役割を与えられてショーを演じているので、パークで働く全ての従業員のことをキャストと呼んでいます。

――キャストの接客が素晴らしいという声を多く聞くのですが、マニュアルが充実しているのでしょうか。
 実はアトラクションなどの機械操作のマニュアルなどはあるのですが、ゲストサービスについてのマニュアルはありません。ですから「ゲストにハピネスを提供する」という東京ディズニーリゾートの目標を実現するために、マニュアルに頼るのではなくキャスト一人一人が自分で判断して行動できるように教育をしています。

――どのようにキャストを育てているのですか。
 私達はSCSEという行動指針を定めています。SCSEとは、「安全・礼儀正しさ・ショー・効率」の英語の頭文字を取ったものなのですが、この行動指針を繰り返し具体的な事例を通しながら伝えることで、自分で判断し行動できるキャストを育てています。

――行動指針などを定めている企業はたくさんあると思うのですが、キャストが喜びをもって働けるのはなぜですか。
 キャストがいかに楽しく自信をもって仕事ができるかというモチベーションの向上が非常に大切です。その為に様々なプログラムを行っています。代表的なのは「スピリット・オブ・東京ディズニーリゾート」という活動です。キャスト同士が、1年に1度SCSEの実践をしている素晴らしい人を、「○○さんの笑顔は、ゲストも笑顔にしてしまいます」などのメッセージをつけて投票します。そうしてキャスト同士でお互いのいい所を発見し合って認め合うのです。自分の頑張りを周りの人に見てもらっていることが嬉しくてモチベーションが向上し、よりよいサービスを提供するという好循環を生み出しています。
 もう一つは「サンクスデー」と呼ばれるものです。冬場になるとパークは比較的早い時間に閉園するのですが、パークを閉園させた後もう1度オープンさせます。それは日頃の感謝を伝えるためにアルバイトの方をゲストとして迎え、楽しんでいただくためです。この日は私達社員がキャストになるのですが、社長もコスチュームを着て接客をします。このプログラムは日頃の感謝の気持ちを伝えるという目的もありますが、アルバイトの方にとってはゲストの立場を経験することにより、自らの接客を見直す機会にもなります。

――ゲストのために努力されていることはありますか。
 ウォルト・ディズニーがディズニーランドを作った当時のアメリカの遊園地は、ごみがそこら中に落ちているのが当たり前だったそうです。ウォルトは子供も大人も楽しめる場所を作りたいと思っており、そのためにはパークが綺麗でなければいけないと考えていました。ですから東京ディズニーリゾートでは日中も清掃をするのですが、毎日閉園後から朝までかけてアトラクションやトイレ、ベンチの一つ一つまで全ての場所を掃除しています。また、清掃をしながら園内の安全確認も行っています。例えベンチのささくれ一枚という細かいことであったとしても、ゲストの安全のためには妥協できません。本当にたくさんの方に様々な場所から来ていただいていますので、私達がマンネリ化することなく「毎日が初演」だという気持ちで臨むためのこだわりでもあるのです。

――他にどのようなこだわりがあるのですか。
 よく「100引く1は0」ということを言っています。パーク内で、一つでも嫌な出来事があれば、結局その日の楽しかった全ての思い出も一瞬にしてゼロになってしまうということです。やはりたった一つでも嫌な思いをさせたくありませんし、幸せを感じていただける場所でありたいと思っています。



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