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人力車(じんりきしゃ)   


ガイド役をこなす俥夫
観光立国に必要な資源

人力車HP

 
 東京・浅草や京都の観光地を訪れると、日本・外国の観光客が人力車で観光スポットを巡る風景をよく目にする。
 
 人力車とは言葉の通り人力による車だ。程よい速度で順々に観光地を巡り、ガイド役もこなす俥夫(人力車を引く人)との会話は旅を一層面白くしてくれる。ツボを押さえた写真撮影もお手の物。観光立国を目指す日本にとって、移動とコミュニケーションの機能を併せもつ人力車は欠かせない観光資源だ。
 
 そもそも人力車は、明治から大正時代を中心に徒歩よりも高速な移動手段として用いられるようになった。起源は1868年頃、明治初期の日本であると考えられており、発明者は和泉要助、高山幸助、鈴木徳次郎の3人。彼らは東京で見た馬車から人力車を発想し、人力車を発明した。現在は主に観光地での遊覧目的で使われている。
 
 京都、鎌倉や浅草などの下町から遊覧目的としての人力車営業が始まり、次第に静岡伊豆、四国道後といった温泉地や有名観光地へ広がっていった。
 
 人力車に乗ると目線が普段よりも少し高くなり、日常とは違う感覚が楽しめる。旅のスパイスとして一度はぜひ利用してみてほしい。

 




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