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トップに聞くグローバル教育の行方

Top向学新聞トップに聞くグローバル教育の行方>池島政広氏(亜細亜大学学長)×佐々木瑞枝氏(金沢工業大学客員教授)

池島政広氏(亜細亜大学学長)        
×佐々木瑞枝氏(金沢工業大学客員教授)
 


留学生には日本企業を見てほしい  
「アジア+産学連携」で人材育成

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 「アジアに高い関心を持ち世界での活躍を夢みる人材を求める」ことをポリシーに掲げる亜細亜大学。アジア地域でのネットワーク強化や産業界から積極的に講師を迎え入れるなど、産学連携での人材育成に取り組んでいる。この「アジア+産学連携」を強みに持つ亜細亜大学の池島政広学長に金沢工業大学の佐々木瑞枝客員教授がお話を伺った。


(佐々木) 「21世紀はアジアの時代」と言われており、アジアの国々が急成長している真っ只中です。亜細亜大学はまさに時代に適した大学名ですが、どのような理念をお持ちなのでしょうか。

(池島) 我々は、創立当初から一貫して国際教育に力を入れてきました。教育ポリシーの一つとして、アジアに高い関心を持ち世界での活躍を夢みる人材を求めると明言しています。

(佐々木) なるほど。具体的にはどのような国際教育に取り組んでいらっしゃるのでしょうか。

(池島)世界からの外国人留学生の受け入れ、日本人学生の海外派遣には長年取り組んできました。現在約400名の外国人留学生が本学で学んでいますが、中国、韓国はもちろんのこと、注目を浴びているミャンマーやインドネシア、マレーシア、ネパール、カンボジア、スリランカ、ベトナム等からも学生が集っています。学部進学のための日本語習得を目的とした留学生別科を備えている他、入学後も学部の専門科目を深く理解できるよう日本語クラスを設置しています。そこでは、日本史や自然科学を日本語で学ぶことができ、基礎知識の底上げが可能です。

(佐々木) 外国人留学生に日本で学んで欲しいことは何でしょうか。

(池島)機会があるごとに強調しているのですが、留学生にはやはり「日本企業を見てほしい」と伝えたいです。日本には国を支えている多くの中堅・中小企業が存在しています。実は私自身、大学院のアジア・国際経営戦略研究科で経営戦略のゼミを担当しています。そこで研究の一貫として、日本人学生・留学生を連れて様々な企業を訪問しています。企業には基本理念や事業内容を説明して頂き、留学生に日本企業の現場を直接知ってもらっています。企業側も説明するだけではなく、「面白い学生が来た」と喜んでくれています。同研究科では、徹底して「実践的なMBA教育」を目指しており、講師の7割以上は商社や製造業、監査法人などグローバルビジネスの第一線で活躍されている方ばかりです。世界を研究するため、毎年中国・上海に赴き、グローバル企業や現地企業も訪問しています。

(佐々木) 素晴らしいですね。留学生には日本企業と海外を繋ぐブリッジ人材としての期待が高まっている中、魅力的な教育が行なわれているのですね。

(池島)そうですね。本学としましては、本気で産業界と協力して人材育成に取り組んでいます。特に留学生は日本語習得速度も速く、海外展開を進めたい日本企業にとって強力な戦力です。昨年10月には、本学の卒業生が理事長を務める西武信用金庫と包括的連携・協力協定を締結しました。西武信用金庫は近年業績を伸ばしており、取引先にアジア展開している優良中小企業が多数あります。本学の留学生とそれら中小企業とマッチングを行なうなど、具体的な協力が始まっています。
 また、海外にもネットワークを広げています。昨年はベトナム国家大学ホーチミン市人文社会科学大学と協定を結びましたが、今年はベトナムのハノイやダナンの大学に足を運びました。それと同時に、ベトナム現地の日本商工会も訪れ産学での人材育成について議論しました。今年は韓国の東西大学とも協定を結びましたし、「アジア+産学連携」を強みに人材育成を益々充実させていきます。

(佐々木)学長自ら大学、産業界にと精力的に足を運ばれることで、スピーディに物事が進んでいきますよね。今日の国際競争社会では欠かせないリーダーシップですね。留学生の就職状況はいかがでしょうか。

(池島) 留学生の主な進路として、日立化成、住友化学、東急百貨店、セブン‐イレブン・ジャパンといった有名企業や中小企業、海外日系企業など多様な就職先に進んでいます。

(佐々木) 入口の日本語教育から出口の就職まで、一貫して留学生にとって素晴らしい環境ですね。日本人学生の海外派遣はいかがでしょうか。

(池島) 本学は26年前から、米国に5ヶ月間学生を派遣する「アメリカプログラム」を実施しています。現在、ワシントン州の3大学、アリゾナ州立大学、サンディエゴ州立大学が派遣先となっており、これまで約1万2000名が海外留学を経験しています。これからはアジアの時代ということで、米国の大学にとっても我々とのパートナーシップは重要ですし、「アジア」をキーワードに連携を強化していきたいと思います。 
 更に、中国・大連で5ヶ月間の現地語学教育、学生寮で中国人学生との共同生活、それに加え1ヶ月間のインターンシップを行なう「アジア夢カレッジ」も目玉教育の一つです。
 我々教育者の役割は学生に「学びの場」を提供することです。幸いこういったプログラムに積極的に参加してくれる学生が多く、有難く思っています。本学の強みである産業界との連携とグローバルな舞台を準備し、留学生・日本人学生共に、元気な若者が巣立ってくれることを願っています。

(佐々木) 同感です。この度は大変刺激的なお話をどうもありがとうございました。
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いけじま まさひろ 慶應義塾大学大学院商学研究科経営学専攻博士課程単位取得退学。商学博士(慶應義塾大学)。1973年から亜細亜大学で勤務。副学長、アジア・国際経営戦略研究科委員長等を歴任し、2012年に二度目の学長就任。


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