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トップに聞くグローバル教育の行方

Top向学新聞トップに聞くグローバル教育の行方>福宮賢一氏(明治大学長)×佐々木瑞枝氏(武蔵野大学名誉教授)

福宮賢一氏(明治大学長)        
×佐々木瑞枝氏(武蔵野大学名誉教授)
 


日本を世界に発信できる人材育成  
大学が一丸となってグローバル化

 4年制私立大学の4割以上が定員割れとなる中、一般入試志願者数において7年連続で10万人突破、4年連続で日本一を誇る明治大学。今年4月には中野新キャンパスがスタートし、その勢いは益々増している。今回は、明治大学の福宮賢一学長に武蔵野大学の佐々木瑞枝名誉教授がお話を伺った。


(佐々木) 最近の明治大学の躍進ぶりには目を見張るものがありますね。躍進の秘密はどこにあるのでしょうか。

(福宮) 特別な秘密というものはありません。2004年から学部改革に力を注ぎ、教育・研究・社会貢献の3分野に地道に取り組んできた結果を評価していただいていると思っています。

(佐々木) その中で、どのようなグローバル人材育成を行っているのでしょうか。

(福宮) 日本を世界に発信できる人材育成を理念とした国際日本学部を2008年に設立しました。世界を舞台に活躍する人材に求められるものは、世界の歴史や経済、国際関係に精通していることだけではありません。自国の文化・社会に対する深い理解とそれを自らの言葉で説明できることも必要です。ですから同学部では、伝統文化からものづくり・ポップカルチャーまで、日本に関する多様な領域を学ぶことができます。

(佐々木) 欧米の学生はポップカルチャーを入口にして日本語を学ぶケースが多く、外国人留学生にとっても魅力的なプログラムですね。欧米の留学生を多く受け入れるには、日本語のハードルを低くする必要がありますが、その点はいかがでしょうか。

(福宮)2009年から文部科学省国際化拠点整備事業(グローバル30)採択校として、英語コースの導入など積極的に国際化を進めてきました。昨年度は約126科目の授業が英語で開講され、ネイティブスピーカーを中心として日本人教員も英語の授業を担当しています。新規で採用する教員の方には、英語で授業を行う能力を求めています。

(佐々木) 日本が世界大学ランキングの上位になかなか入り込めない要因の一つに、英語など国際化の問題があります。その壁をぜひ打ち破っていただければと思います。一方で、受入れ後の就職が留学生にとって大きな問題となっていますが、どのようなサポートをされているのですか。

(福宮)本学の就職キャリア支援センターでは、マンツーマンでの相談に応じています。年間でその数は2万1千件に上りますが、月平均約30名の留学生が相談にきています。留学生を対象としたビジネスマナー・面接対策講座や企業研究会、留学生内定者との交流会なども催しており、積極的に支援しています。

(佐々木) 素晴らしいですね。更なる発展のため、今後どのようにグローバル教育を推進させていくのでしょうか。

(福宮)グローバル30の採択がきっかけになり、大学が一丸となってグローバル化を進める気運が高まりました。文部科学省が公募する新たな大学教育改革事業にも、学内から一斉に応募の声が上がりました。その結果、3つのプログラムが文部科学省採択事業に選ばれたのです。
 その一つが、明治大学・立教大学・国際大学が共同で授業を行う「国際協力人材育成プログラム」です。今年から本格的にスタートしたプログラムで、国連職員など世界で活躍する人材を輩出することを目的としており、授業は全て英語で行われます。昨年、明治・立教の両大学から22名が、国際大学で行われた10日間のプレプログラムに参加しました。英語でのプレゼン準備が夜中までかかるなど相当苦労したようですが、参加した学生達にとっては大きな自信にもなったようです。

(佐々木) そうですか。積極的な国際化、学生への手厚い就職支援など、明治大学の躍進の秘密が分かった気がします。大変参考になりました。貴重なお時間をどうもありがとうございました。
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ふくみや けんいち 明治大学大学院商学研究科博士後期課程単位修得退学。明治大学商学部講師、助教授、教授を歴任。商学部長、副学長を経て、2012年に明治大学長に就任。



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