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向学新聞2025年10月号記事より>

海外の日本語学習者400万人超

独立行政法人国際交流基金は9月3日、2024年度海外日本語教育機関調査結果概要を公表した。同調査は3年おきに実施されており、今回はコロナ禍明け初の調査となった。調査対象は、海外で日本語教育を実施している教育機関で、不特定多数を対象に日本語教育を提供しているWEBサイトや、アプリなどで個人で学習している学習者は含まれない。

過去最多となる143の国・地域において日本語教育が実施され、日本語教育機関数(1万9344)、日本語教師数(8万898人)、日本語学習者数(400万750人)、といずれも過去最多となった(図1)。
 
学習者数の国・地域別順位は図2の通りで、アジア地域の学習者で全体の約8割を占める。

前回2021年度との比較では、教育段階別の「学校教育以外の日本語教育機関」が1181、教師数が6003人、学習者数が29万8874人増加しており、学校教育以外での学習者が急増していることが分かる。
 
国・地域別で学習者の増加数が大きかったのは図3の通り。韓国では、中等教育の外国語教育で日本語を選択する学生が増加しており、コロナ禍明け以後、民間の語学学校の再開や、オンラインの語学学校の増加が見られる。他に学習者数の増加が顕著だったのが、南アジア地域で(図5)、日本語を学び、将来的に留学や就労目的で日本に行きたいと考える学生が増えていることが背景にある。
 
一方で、外国語教育の方針転換等により、日本語学習者の減少がみられる国・地域もある(図4)。これらの背景として、国際交流基金によると、中国では以前から大学入学試験の外国語科目で、英語よりも点を取りやすい外国語として日本語を選択する学生が多くいたが、近年は日本語試験の難易度が上がり、日本語を選択する学生が減少しているようだ。米国では、学校教育においてSTEM科目が重視され、日本語をはじめとした外国語科目の予算が削減や廃止傾向にあることが影響していると思われる。
 
同調査で得られた日本語教育機関の情報は、報告書公開予定の2026年3月末までにデータベースとして公開される予定だ。日本語教育に関する基礎資料・参考資料としてだけでなく、日本語教育機関・団体の情報交流やネットワーク形成にも資する目的がある。
 
特に、この3年で急増した「学校以外の日本語教育機関」で学ぶ学習者は、将来的に留学や就労目的で日本に来たいと考える人が多いことが予測され、南アジア地域出身者の増加や、さらなる国籍の多様化が予想される。

図1
(図1)海外日本語教育機関数・教師数・学習者数の推移 
国籍順位,80%
南アジア,80%

 

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山口大学大学院

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