Top向学新聞今月の人ダン・クワイ・ズイさん
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ダン・クワイ・ズイさん (ベトナム出身) 
(東京工業大学大学院) 


留学で自分の弱点知る  人を導ける人になりたい

――日本留学を選んだきっかけは。
  私の専攻は無線通信です。ベトナムでは私の世代から携帯が普及し始めたので、通信技術には自然と関心がありました。実を言うと私は留学する気はありませんでした。しかし、大学での成績が良かったことと、父親が偶然に新聞で見つけてくれた情報がきっかけになりました。ベトナムでは時期ごとに選べる留学先が限られています。私の場合はロシアか日本しかありませんでした。当時、ロシアは治安が悪かったこともあり、日本を留学先に選びました。しかし、今では日本に来たのは運命だと思っています。

――日本の留学生活で苦労したことは。
  一番の苦労は宿探しです。私は大学の前に高専に通っていたのですが、最初の奨学金が高専で終わってしまい、次の奨学金が継続出来ませんでした。奨学金がなくなったことで格安のアパートしか借りられない状況になりました。結局、大学最初の一年間はシャワーもなくお湯もでないアパートを借りたので、大学のシャワーを使って暮らしていました。今はもう引っ越しましたが、家賃を安くするため現在でも後輩とルームシェアをしています。

――日本に来て得られたものは。
  日本に来て得られた最大のものは、自分の弱点を知ることができたことです。私は母国にいるとき自分は頭がいいと思っていましたが、今の大学の研究室に入ってその自信は打ち砕かれました。私が思うには、ベトナム人は解答がある問題に対しては強いのですが、答えのない問題を解いていく力は弱いです。ベトナムの教育はそのような教育になっていないのです。私は日本で解答のない問題に対して解決していける力を身に付けていきたいです。そして将来国に帰って、誰にも解決出来ない問題があれば私が取り組んで人を導ける人になりたいと思っています。だから今はもっともっと専門分野や人間関係において挑戦し、乗り越えていく経験を積みたいです。