Top向学新聞今月の人孫 怡さん
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孫 怡さん 
(お茶の水女子大学大学院 人間文化研究科発達社会科学専攻) 


心理面でのサポートは必要  外国人カウンセラーを増やせ

――孫さんの研究について教えてください。
  私の専門は臨床心理学で、修士課程では中国人留学生の異文化適応に関する調査研究を行いました。博士課程ではさらに留学前と留学中、留学後に彼らがどのようなことを経験し、何を考え、その後どうするようになったのかを通時的に調査しようと考えています。
  留学生を調査する中で私が感じたのは、心理面でのサポートの必要性です。中国人留学生は留学中に対人関係がうまくいかず、日本の文化に融合できない一方で、中国の文化にも戻れないといった悩みを抱える人がいます。中国に友人がいても、長期の日本滞在でだんだん縁遠くなってしまい、かといって日本で友人もできない。そのような悩みを誰に言ったら良いのか分からないのです。
  そこで必要となるのが外国人留学生専門のカウンセラーです。カウンセリングに来る人は自分で自分の気持が分からない状態ですので、親身になって話を聞き、心を整理してあげることが必要です。留学生は自分の弱い面が留学したことによって分かってくるいっぽうで、それをなかなか認めたくないという心理もあり、核心には触れず遠まわしでしか話していないケースもあります。友人と親には話せても、そもそも初対面でよく知らない人にどれだけ自分の悩みを話せるかという問題もあるでしょう。しかし日本の大学では日本人のカウンセラーがほとんどで、話す以前に言葉の壁も存在しています。今後は、外国人のカウンセラーを増やす必要があると思います。私も、学んだことを生かして、将来はカウンセラーになりたいと思っています。