30万人計画の具体的方策を提示
(2008年7月号)
魅力ある大学づくり促す
文科省中央教育審議会
文部科学省の中央教育審議会大学分科会・留学生特別委員会(座長/木村孟 大学評価・学位授与機構長)は、6月5日に開いた会合で、「留学生30万人計画」を実現するための具体的な方策案を取りまとめた。
日本の大学等が世界から留学生を惹きつける魅力ある環境となるためには、第一に教育の質を上げる必要がある。その際には、現在行われている「研究留学生の特別プログラム」(優れた大学院のプログラムに国費留学生を優先配置する取り組み)などを参考に、質の高いカリキュラムを整備するよう促している。また、世界最高水準の拠点を目指す大学院においては、優秀な留学生を多く獲得するため、英語のみで学位が取れるコースを整備すべきだとしている。
リクルーティングについては、大学等による現地面接を拡大・強化することや、年2回実施の日本留学試験と、年1回実施の日本語能力試験の実施回数・実施国を増やし、受験者の利便性を向上させるよう求めている。
また、在学中のケアについては、1年次の留学生や短期留学生が希望すれば必ず入れる宿舎を整備する必要があるとしたほか、留学生が卒業後にも日本で引き続き活躍できる機会を増やすため、留学生の専攻科目と就職先の業務内容との関連性を柔軟に取り扱うよう求めている。