向学新聞2013年5月号
就職活動開始が大学3年3月に
首相が経済界に要請
安倍晋三内閣総理大臣は4月19日、首相官邸で経済団体との意見交換会を開催し、就職活動の開始時期を後ろ倒しするよう要請した。首相は、平成28年度採用(現在の大学2年生以降が対象)から、「企業の広報活動の開始時期を大学3年生の3月に、また採用選考活動については4年生8月に後ろ倒ししてほしい」と話した。現在は広報開始が大学3年生の12月、選考開始が4年生の4月となっている。 日本経済団体連合会は、この要請を受けて、「採用選考に関する企業の倫理憲章改定についてはこれから議論するが、政府からの要請として重く受け止めている」とコメントした。最近では、経団連の倫理憲章の改定により、2013年卒業の学生についての就職活動の開始時期が大学3年生の10月から12月に移行しており、更なる改革が進む見通しだ。
安倍首相はまた、「学業に専念して多様な経験ができる環境を整えるとともに、海外留学から帰国後の就職環境の改善を図ることが重要だ」と述べた。そして、下村文部科学大臣に対し、大学等の関係団体に大学改革の実行を申し入れるよう指示したことを明らかにした。政府は今後、キャリア教育への支援強化や、学生に中小企業の魅力を発信していく。
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