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向学新聞2014年6月号


海外留学希望者多数

                  文科省 欧州留学フェアも盛況

 文部科学省は4月25日、官民共同で海外留学を支援するために新設した「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の応募状況を公表した。同プログラムは、300人の留学希望者に民間機関からの協力を得て奨学金を支給する。世界トップレベルの大学や新興国などで学ぶ多様な留学コースが用意されており、採用予定人数の5倍以上となる1700名の学生から応募が集まったことが明らかになった。IHIや旭化成、アシックス、伊藤忠商事、キャノン、トヨタ自動車、パナソニック、三菱重工業、ローソンなど50社・団体以上が同プログラムを支援している。
 
 5月16日~18日にかけては、明治大学と同志社大学で駐日欧州連合代表部が「欧州留学フェア2014」を開催した。英国やフランス、オランダ、スウェーデンなど14カ国の教育機関が集結。3日間で2100人の大学生などが来場し大きな盛り上がりを見せた。今年で3回目の開催だが、1年目の来場者数は1300人、2年目は1900人と右肩上がりで増加している。来場者からは、「一つの会場で様々な国の教育機関と話す機会があり良かった」と好意的な声が上がった。
 
 駐日欧州連合代表部のリチャード・ケルナー氏は欧州留学の魅力について、「大学教育の質が高いことに加え、基本的に学費がリーズナブルになっている。学費が無料の国もある」と話す。欧州は教育交流も盛んで、最低2つのEU加盟国の高等教育機関で学び学位を取得できる「エラスムス・ムンドゥス」プログラムなど、多様な文化を持つ欧州ならではの環境で勉強できるチャンスがある。
 
 経済協力開発機構(OECD)の調査によると、2011年の日本人海外留学生は約5万7500人。ピークだった2004年の約8万3000人から減少が続いているが、産学官で様々な海外留学プログラムやイベントが行なわれ、「海外留学に興味を抱く学生が増えてきている」とリチャード・ケルナー氏は強調している。



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