向学新聞2014年6月号
海外拠点設立、相次ぐ
外国人留学生獲得へ
首都大学東京は4月23日、初の海外拠点としてタイ・バンコクに事務所を開設した。アセアン地域の高等教育機関との共同研究や、留学生獲得の広報活動等を行なう予定だ。タイ最高峰の大学であるチュラロンコン大学内のオフィスに事務所を設置し、タイ語が堪能な日本人スタッフが常駐。留学生獲得のため、タイに事務所を構える日本の大学と協力して広報活動を行っていく。
タイに拠点を設置する教育機関は多く注目を集めている。5月18日には、日本学生支援機構(JASSO)を中心に大分大学、大阪大学、京都大学、東海大学、東京工業大学、福井工業大学、明治大学の7大学がタイ現地高校を訪問して日本留学をPRした。JASSOタイ事務所は、「理系学部の英語コースへのニーズが多かった。保護者から良い反応を得られ、手応えを感じている」と話す。
4月24日には、筑波大学がマレーシアとカザフスタンに海外拠点を設置したことを公表した。マレーシアで日本型の工学系教育を行なっているマレーシア日本国際工科院内に事務所を設置したことで、ダブルディグリープログラム等の構築を通し、優秀な留学生の確保を狙う。また、カザフスタンではカザフ国立大学等の4大学と学術交流協定を締結しており、2007年から既に60名以上の交換留学生を受け入れている。基盤があるカザフ国立大学内に事務所を設置することで、戦略的な交流強化を展開。筑波大学はこれで、9カ国10ヶ所に海外拠点を整備した。
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