向学新聞2016年3月号
働く魅力感じる外国人は2割
経産省アンケート
経済産業省が2月5日、外国人留学生・元留学生を対象とした日本の労働環境に関するアンケートを実施した。8割以上が日本に「住む」ことに魅力を感じているが、日本で「働く」ことに魅力を感じているのは2割強に留まっていることが明らかになった。
外国人留学生から見た日本の就職活動の問題点では、「日本の就職活動の仕組みが分からない」、「入社後の仕事内容が明確に示されない」といった回答が多く、新卒一括採用やキャリアパスの不透明さが就職の妨げになっているという。
また、「留学生・元留学生から見た日本企業への不満」については、年功序列賃金やローテーション人事が、若手外国人材の期待に合っていないことが分かった。大企業で勤務する若手外国人材からは「昇進する見込みが感じられない」という不満が最も多く、「希望する仕事につけない」、「能力や成果に応じた評価がなされない」が続いた。中小企業に勤務する外国人材からも同様の不満はあるが、「給与が低い、給与がなかなか増えない」が最も多い回答となった。
経産省の研究会が2月8日(月)に同アンケート結果について議論した。諸々の課題を踏まえて国が実行すべき環境整備に関する報告書を3月中に取りまとめる。
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