<向学新聞2016年6月号記事より>
シリア留学生150名受入れ
安倍総理が表明
将来の復興担う人材育成
安倍総理が5月20日、第1回「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部会合」を開催し、中東地域への包括的支援の一環として、「シリアの若者に日本への留学機会を増やす」と表明した。
具体的には、JICAの技術協力等を活用し、5年間で最大150名のシリア留学生を受け入れる。シリア危機により就学機会を奪われたシリア人の若者に教育の機会を提供し、将来の復興を担う人材を育成する。
日本学生支援機構によると、2015年5月1日時点で53名のシリア留学生が日本の学校に在籍。シリア留学生数は直近の5年間で50名台を推移してきた。
シリアのダマスカス大学日本語・日本文学科は2002年、シリア初の日本語学科として設立された。2010年にはアレッポ大学人文学部哲学社会学科に日本研究専攻の修士課程も設立されるなど、日本語学習、日本研究は数・質ともに向上を続けていた。しかし2011年、シリアでの混乱が大きくなると日本人教師全員が国外退去となった。その後、ダマスカス大学日本語・日本文学科は新入生の募集も停止するなど学科存続の危機に立っているという。
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