向学新聞2016年11月号
就職目的の留学増加
専門学校生の4割 「日本で永久に働きたい」
独立行政法人日本学生支援機構は9月28日、私費留学生生活実態調査の結果を発表した。就職目的での留学の比率が2年前の調査時より上昇しており、卒業後は「日本で永久に働きたい」と考える留学生も増えていることが分かった。
調査によると、留学の目的は「学位を取得する」が53・2%で最多だったが、「就職に必要な技能や知識を身に付ける」(47・3%)、「日本で働く、もしくは日本企業に就職する」(44・3%)も次いで多く、2年前の調査時からそれぞれ7・4%、6・3%上昇した。将来の就職という実利を見据えて日本を目指す学生は増加傾向にあるようだ。近年の出身国での就職難や、海外留学ブームなども背景にあるものとみられる。
日本での就職後の将来については、「日本で働いた後、将来は出身国に帰国して就職したい」が37・8%、次いで「日本で永久に働きたい」が前回調査時から6・9%増の31・6%となった。学校種別では、専門職大学院、短期大学、専門学校で「日本で永久に働きたい」との回答が最も多くなっており、日本への定着志向が高いことがわかった。特に専門学校は2年前より7・5%増と大きく伸びて4割超の学生が「日本で永久に働きたい」と回答している。
インターンシップについては、76・3%の留学生が「参加したい」と答えており、「すでに参加した、または現在参加している」の9・9%と合わせると約9割の留学生がインターンシップに関心を持っていることがわかった。参加理由は、「就職する前に、日本の会社の雰囲気を知っておきたいから」が43・8%で最も多く、次いで「就職が有利になりそうだから」が36・7%となっている。就職活動対策としてインターンシップにメリットを感じている留学生が多いようだ。
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