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向学新聞 2017年11月号


世界の都市力、東京は3位

留学生数のスコアが向上


 森記念財団 都市戦略研究所が10月12日に発表した「世界の都市総合力ランキング2017」で、1位のロンドン、2位のニューヨークに次いで東京が3位に入った。2016年に初めてトップ3に入った東京は、留学生数のスコアが年々向上していることなどから2位のニューヨークとのスコア差を縮めた。


 分野別の順位では、文化・交流面で東京は昨年の5位から4位に順位を上げた。美術館・博物館数などの「集客施設」や、留学生や観光客などの「外国人受入実績」において着実にスコアを向上させていることが要因となった。


 また、観光客の視点からの評価は、東京は「食事(選択肢や値段等)」、「買物(環境や値段、魅力等)」で高い評価を得たほか、「文化的魅力や接触機会」でスコアを伸ばし、前年の5位から4位へと順位を上げた。東京への海外からの年間訪問者数はこの10年間で533万人から1310万人へと大幅に伸びている。


 いっぽう生活者の視点で見るとアジアの都市の順位が低い傾向にある中、東京は「就業環境(収入、雇用機会等)」のスコアが高く、フランクフルト、ベルリンに続き僅差で6位となっている。


 6年連続で総合1位となったロンドンは昨年からさらにスコアを伸ばし、他都市を大きく引き離している。07~08年の世界金融危機以降は数年間都市力を落としていたが、12年の五輪を機に回復軌道に乗せ、着実にスコアを伸ばし続けている。同研究所は、「20年に五輪を控えている東京は、ロンドンと同じ成長カーブを描くことができれば、近い将来に ニューヨークを抜いて2位に躍り出る可能性も見えてきた」と分析している。


 「世界の都市総合力ランキング(GPCI)」は、一般財団法人森記念財団 都市戦略研究所(所長/竹中平蔵元国務大臣)が世界の主要44都市を対象に、都市の力を総合的に評価した日本初のランキング。08年から調査・発表しており、今回が10回目となる。6つの分野(経済、研究・開発、文化・交流、居住、環境、交通・アクセス)と、5種類の人々の視点(経営者、研究者、アーティスト、観光客、生活者)から評価している。



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