<向学新聞2020年10月1日号記事より>
日本文化の底力コラム 第2回(第1期)
国際夫婦漫才コンビ フランポネ
「漫才で学ぶ日本語」から、様々な言語での漫才サミットまで構想している日本人とスイス人の国際夫婦コンビ「フランポネ」。前回のコンビの始まりエピソードに続き、今回は取り組みの軸について語って頂いた。
オンリーワンはナンバーワン ゼロからの開拓こそ面白い
マヌー:神奈川県出身。ベルギー王立アントワープ大学大学院修了。上場企業(海外営業部)での勤務を経てコンビ結成。6カ国語が堪能。
シラちゃん:スイス・ジュネーヴ出身。イタリア人とフランス人の父母を持ち、ギリシャや日本で暮らしてきた国際派。日本語を学んだ時の気付きから「漫才で学ぶ日本語」が生まれた。
Twitter: (日本語) https://twitter.com/Manu035459786
Twitter: (フランス語) https://twitter.com/Scillachan
【欧州開拓】
2002年9月、日本人学生の第一号としてアントワープ大学大学院に入学しました。前例が無かったため、非常に珍しがられました。卒業後も自分自身で履歴書を持ち込み、欧州で就職活動を行い、面接の度にこの開拓精神が評価されました。前人未到と言うと聞こえは良いですが、他人が未だやったことがないことをゼロから始めるのは非常に面白いことで、オンリーワンという称号はナンバーワンという称号に等しいと理解しています。
欧州を開拓するには、言葉の壁を乗り越える必要があり、5年の歳月を要しましたがベルギーの公用語のフランス語とフラマン語を習得しました。現地での生活が長くなると言葉も文化も理解できるようになり、欧州での生活に溶け込みました。フランス語ができることで、仕事の幅もベルギーのみならずフランスやスイス、さらには北アフリカ(モロッコ、チュニジア)にも広げることができました。ベルギー在住の10年間で、欧州の主要国家はほぼ訪問し欧州を制覇しました。2012年にスイス人と結婚したことにより、欧州は人生の一部となり欧州開拓が完了しました。
【オリジナリティ】
「他人がやらないことを敢えてやる」。差別化することで優位に立てるので、常にナンバーワンではなくオンリーワンのポジションを目指しています。例えば自分の場合、日本で唯一ベルギー王立アントワープ大学大学院を卒業しており、現在芸人として活動していますが、日本のお笑い界において唯一「フランス語で漫才ができる」コンビ等です。過当な競争にさらされることなく自分達の「個性」で勝負しています。
コラム 第1回 フランス語で漫才 日本のお笑いを世界へ
コラム 第2回 オンリーワンはナンバーワン ゼロからの開拓こそ面白い
コラム 第3回 会話練習以上の漫才披露 読む・書く・聞く・話すを駆使
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