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向学新聞2022年7月号目次>「日本で学べて嬉しい」
<向学新聞2022年7月号記事より>
「日本で学べて嬉しい」
留学生の新規入国 3か月で約9万人
日本政府の水際対策の緩和により、留学生の新規入国が3月から再開され、学校現場に留学生たちのにぎやかな声が戻ってきた。
入管庁の発表によると、今年3月~5月の3か月間に新規入国した留学生は約9万人だった。当初3月時点で想定していた入国希望留学生18万人(待機組早期入国希望者11万人と4月入学予定者7万人の合計)の約半数が入国したことになる。学校現場ではようやく留学生の受け入れを再開できたことに喜ぶ声が多く聞かれる。
江戸カルチャーセンター日本語学校の崎浜富三雄校長は、「政府の方針が変わって、混乱することがあった。チケットを取った時点では、入国後の待機期間の費用は国が負担するということだったが、来日した時には方針が変わって自己負担になる学生もいた。学校現場も、前例のないことに本当に苦労した。来日し入学した留学生たちは、肩を並べて勉強をしたり、みんなで課外活動に出かけたり、学校生活を楽しんでくれている」と話す。新規入国した留学生たちの特徴として、「母国でもオンライン授業を受けてもらっていたので、特に学習面での遅れは感じていない。例年に比べて、学ぶ姿勢が全員とてもまじめな印象。入国できずに待たされながらも、進路変更をせずに日本に来てくれた留学生達で、ある意味ふるいにかけられているから、という理由もあるかもしれない。日ごろから意識しているが、日本を選んで来てくれた留学生たちに、良い学びの機会や楽しい経験をしてもらえるよう、職員一同、心新たに授業に臨んでいる」と話す。
アジア学生文化協会理事長の白石勝己氏は、「オンラインで授業を受けていた学生たちは、入国後、無事進学先の大学などに入学した。ただ、海外から出願・受験できる大学が少ないので、選択肢が少ないのはかわいそうに感じた」と話す。文科省から、外国人入学志願者の受験機会確保について、大学に通知がいったが、対応できる大学は多くなかったようだ。また、「日本語教育について、これからという時にコロナに襲われ、日本語教育機関は前例のない試練に見舞われた。日本語学校に以前の活気が戻るか、先を心配する思いもある」と話す。また、留学生たちの様子としては、「日本に来られてとても喜んでおり、楽しそうに過ごしている」と話す。
ベトナムから来た留学生は「日本で学べてとても嬉しい。一生懸命頑張ります」と話した。
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