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向学新聞2023年1月号記事より>

国家資格「登録日本語教員」、日本語教育機関を国が認定


 文化庁は、日本語教育機関の評価制度及び資格制度の詳細について検討するための有識者会議において、日本語教師の国家資格の新設や、日本語教育機関の認定制度などを盛り込んだ報告書を発表した。これは、2019年6月の「日本語教育の推進に関する法律」の成立を受けて、日本語教育の質の維持向上に関する議論・検討が進められてきた制度が素案としてまとめられたものだ。仕組みとして、①国による一定の要件を満たす日本語教育機関の認定、②国家資格「登録日本語教員」の制度化について、方向性が提示されている。
 
 日本語教育に関する昨今の課題として、日本語学習者の増加とニーズの多様化、日本語教育機関の日本語教育の質に関する共通の指標が存在しないこと、専門性の高い人材の養成・確保等が上げられる。また、地域における日本語教育では、高齢化に伴うボランティア不足や財政支援が十分ではない点もある。これらのことから、質・量の両面の充実が不可欠だとし、さらに、担い手である日本語教師の処遇について、専門性が評価されていない厳しい状況や養成・研修体制の整備などを総合的に推進する必要性も指摘されていた。

登録日本語教員

登録日本語教員
 日本語教師の質の向上や日本語教師の確保を図り、日本語教育促進を図る事を目的とし、具体的には、国が指定機関を通じて行う試験に合格し、実践的な教育実習を修了すると、国家資格を有する人材として国に登録される。キャリア形成に資する仕組みや、研修機会の確保などの環境整備も進められる。専門性を有した指導者として、日本語教育機関以外でも幅広い活躍が期待されている。現職日本語教師などには経過措置が検討される。

日本語教育機関の認定制度
 日本に在留する外国人が、本人の希望や状況・能力に応じた日本語教育を受ける機会を確保するため、その日本語教育機関の教育環境が整備され、教育課程を適正に実施できる機関であることを保証することを目的として、国(文部科学大臣)が認定する。この認定を受けていることが、在留資格「留学」による生徒受け入れの要件となる。日本語教育機関の認定における法務省との具体的な連携の在り方は今後検討される。認定後も、継続的な質の保証・改善のため、日本語教育の実施に関し定期報告が求められ、定期的な実地調査も実施される。また、「登録日本語教員」の配置も必須となる。大学の留学生別科はその特性などを踏まえた上で、今後さらに審査基準などの検討を行う。
 多文化共生社会を目指す日本において、外国人への日本語教育の重要性とそれを担う日本語教師の必要性が再認識され、制度・仕組み設計が加速している。十分に現状と課題を踏まえた上で検討が行われる必要があるが、制度の実現を通じて、日本語教師の活躍の場が広がり、日本語教育の一層の充実が図られることを期待したい。

 



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