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向学新聞2023年4月号記事より>

なぜ日本人は、本当の気持ちをあまり伝えないのだろうか
ハイカル・アリフ・ラマダンさん(インドネシア出身)
追手門学院大学 

私が日本に留学に来てから2年間たった。今まで日本にいる間に、日本のhigh-contextな文化をたくさん経験した。日本人は、コミュニケーションの手段として、言葉で自分の気持ちや考えを伝えることが少ない。
 
多くの日本人は言葉よりも行動を重視している気がする。したがって日本人にとって、非言語的コミュニケーションとボディーランゲージは、言語的コミュニケーションよりも重要なのではないだろうか。
 
日本人は言葉で自分の気持ちや考えを伝えるよりも、表情や態度といった非言語的コミュニケーションを多用し、以心伝心、目と目で話し合うことが多い。つまり、相手の気持ちや考えをうまく察することが、人間関係を上手に作るためにとても重要だ。
 
では、どうして日本人は自分の気持ちや考えを、率直に言葉で伝えようとしないのだろうか。結論から言うと、日本とインドネシアでは社会文化の概念が違うからだと考える。
インドネシアのコミュニケーションは、メッセージを伝えるために言葉に大きく依存しており、その他の要因 (コミュニケーションを取り巻く文脈) の影響は比較的小さい。
 
一方、日本のコミュニケーションは、コミュニケーションを取り巻くすべての要素に依存しており、実際の言葉はメッセージのごく一部しか発信していない。
また、インドネシア人は、問題解決と物事を成し遂げることに集中し、同僚や上司に対して非公式になる傾向がある。
それに対して、日本人は平和な雰囲気を維持し、全体像を見ることに重点を置いている。日本人は、コミュニケーションを円滑に進めるために、形式的な立場や地位に依存している。
 
このように日本人とインドネシア人はお互いに自分の気持ちや考え方を伝えようとする時に、身振り手振りはあまり使わず、分かりやすい言葉ではっきり伝えたほうがいいと考える。
私はインドネシア人と日本の違いを認めることが大事だと考える。国民性や文化には優劣はないからだ。




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