30万人計画に647億円を要求
(2008年10月号)
海外の日本語拠点大幅増など検討
文科省
文部科学省は9月3日、2009年度予算の概算要求を発表した。留学生交流に関しては新たに「留学生30万人計画」のための予算を組み、概算要求額は前年比226億円増の647億円となった。
項目ごとに見ると、まず海外での情報提供の充実等に25億円を計上。海外拠点における相談体制の整備や日本留学試験の実施都市の拡充(16都市→18都市)などを具体的施策として挙げている。
留学生の受け入れ環境の充実については、前年比64億円増の455億円を要求。大学等の留学生宿舎借り上げ支援を2000戸から9500戸に拡充するため20億円を計上した。また、奨学金については、国費が新規1200人増、私費が1530人増と採用人数を大幅拡充。1年以内の短期留学生の支援枠についても制度を見直し、3600人へと倍増させる。
そのほか、大学国際化を推進する「グローバル30」拠点の形成には150億円を計上している。
30万人計画は、文科省のほか、外務省、法務省など計6省が骨子を策定している。各省横断的な施策目標としては、①海外における日本語教育拠点を現在の39か所から100か所に増やす②それら拠点で日本留学試験を実施し、渡日前入学を拡大③入管の審査期間の大幅短縮(2~3か月→1週間以内)などの案を掲げている。