Top>向学新聞>企業に聞く外国人社員の活躍>ユーピーアール株式会社
ユーピーアール株式会社
(総務・人事本部 係長 井出 敬 氏)
タイ法人に欠かせない存在
――ユーピーアールの事業内容を教えて下さい。
物流機器「パレット」のレンタル事業が主な業務になります。パレットとは荷物を載せる荷台で、倉庫や工場での効率的な荷物の保管やフォークリフトでの荷物移動が容易になります。現在約330万枚のパレットを所有し、大手物流会社や倉庫会社と取引を行なっています。
また、PHSの通信網を利用して位置情報を把握する「なんでも追跡システム」事業も展開しています。リアルタイムで物品の輸送状況を把握できるだけでなく、温度センサー付の端末も独自に開発し、医薬品や精密部品の輸送時に重宝されています。
――海外展開の状況はどうなっているのでしょうか。
2011年にシンガポール、昨年はタイに現地法人を立ち上げました。今年はマレーシアにも現地法人を設立する計画です。
昨年進出したタイ現地法人では、日本で採用したタイ人社員2名が活躍してくれています。一人は中途採用の男性、もう一人は新卒採用の女性で、2013年に入社した後、半年間日本で研修を経ての赴任になりました。中途採用の男性社員は既に現地の営業ナンバー2を担っており、女性社員も事務作業の全てを管理しています。2人とも真面目で学習意欲・能力が非常に高く、日本での研修時には社員から「日本から手放すのはもったいない!」という声が出たほどです。
採用・広報チーム
(左)岡田友里さん、(中央)井出敬さん、(右)ホリー リン キャンベルさん
――日本で採用した2名のタイ人社員は具体的にどのように活躍しているのでしょうか。
タイでは日系企業が主な取引先ですが、現場にいる日本人は大体責任者一人か二人で、後はタイの現地社員というパターンがほとんどです。ですから、弊社から日本人駐在員を送りこんでも、言葉などの問題で現場での具体的な打ち合わせが難しいケースが多々あります。
そこで、営業のタイ人男性社員が現場を全て取りまとめ、スムーズな商談や交渉、更には新しい取引先の開拓を可能にしています。
また、現地法人立ち上げ時も、日本とタイとでは商習慣や仕事のスピードが違うため、オフィスの空調調整や電話回線の準備なども一苦労でした。そこでも、日本から派遣したタイ人女性社員が仲介役となり交渉を進めてくれたので大変助かりました。現在もタイ現地の経理や税金関係の複雑な事務に対応しており、2人とも弊社のタイ現地法人にとって欠かせない存在となっています。
今後もチャレンジスピリットを持ち、日本文化を進んで学ぼうとされる方を採用し、共に頑張っていきたいと思います。
a:4658 t:2 y:2