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おみくじ  


鎌倉時代から続く運勢占い

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 おみくじとは、神社・仏閣等で吉凶を占うために引くくじのこと。現在では、みくじ箋と呼ばれる紙片を用いるのが一般的で、日本人の生活の中にも古くから浸透してきた。
 
 古代においては国の祭政に関する重要な事項や後継者を選ぶ際に神の意思を占うためにくじ引きをすることがあり、これが現在の御籤の起源とされている。多くの神社仏閣でみられる現在のおみくじの原型は、元三慈恵大師良源上人(912~985)の創始とされている。また現在のおみくじは参詣者が個人の吉凶を占うために行うもので、これは鎌倉時代初期から行われるようになった。
 
 くじ引きの方式には色々あるが、代表的なものはみくじ棒と呼ばれる細長い棒の入った筒状の箱を振り、棒を箱の短辺の小さな穴から1本取り出し、そこに記された番号と同じみくじ箋を受付あるいは専用の整理箱から受け取るものだ。
 
 みくじ箋には、番号、運勢の説明、吉凶が記されており、和歌や漢詩が添えられていることもある。吉凶には「大吉・中吉・小吉・凶」などがあるが、吉凶よりも運勢の説明で何が語られているかが大切であるとされる。また、引いた後のおみくじを境内の木の枝などに結ぶ習慣がある。「結ぶ」が恋愛の「縁を結ぶ」に通じることから江戸時代から行われてきた。その後、神様との「縁を結ぶ」として木に結びつけられるようになった。だが近年、木に結ぶと生育に悪いため、参拝者がおみくじを結ぶための専用のみくじ掛を設置している寺社もある。



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