
絵文字
ひと目でわかる言語の壁を越えた言語
絵文字文化の国・日本

絵文字 顔文字の一例
日本は絵文字文化の国であり、日常の様々な場面で絵文字が使われている。携帯電話の絵文字やLINEのスタンプはおなじみだ。そもそも言語の基礎である漢字自体が象形文字に由来しており、その意味では“見る文字”であり絵文字の一種と考えることもできる。
今日、絵文字は日本発祥の文化として世界に広まっており、アメリカのMoMA(ニューヨーク近代美術館)はNTTドコモが開発した176の絵文字の芸術的価値を認め永久収蔵品とした。簡素なテキストも絵文字と組み合わせることで豊かな感情を伝えることができるようになる点が評価された。
ピクトグラムも絵文字の一種であり、温泉マークの表示が選択制となったことは記憶に新しい。1964年の東京オリンピックに際して英語の苦手な日本人が外国人とのコミュニケーションに困らないよう、ひと目ですぐ分かるデザインのマークを考えたのが日本における統一的なピクトグラムの発祥となっている。
まさに絵文字は、言語の壁を越えた言語なのだ。

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温泉を表すJIS規格のピクトグラム。
日本人と外国人へのアンケート結果に基づき2017年7月20日に選択制となった
2017年10月掲載
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