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スズキ歴史館  


貴重な名車の数々を展示
顧客視点のものづくりに学ぶ


 静岡県浜松市のスズキ株式会社本社に隣接するスズキ歴史館は、同社の歴史とものづくりのコンセプトについて学べる博物館だ。スズキがこれまでリリースしてきた自動車・二輪車の実車や製造工程モデルなどを展示している。入館費用は無料だ(要予約)。

3F「ものづくりの歴史」フロア 現存するものがほとんどない貴重な車を新車さながらに復元して展示している

3F「ものづくりの歴史」フロア 現存するものがほとんどない
貴重な車を新車さながらに復元して展示している


 スズキはトヨタと同様に最初は織機の製造からスタートした。3F「ものづくりの歴史」フロアでは、創業初期の「鈴木式織機」の歴史を紹介するコーナーからはじまり、各時代の二輪・四輪の名車の数々を一堂に展示。現存するものがほとんどない貴重な車体も新車さながらに復元している。

2F「現在のクルマづくり」フロア 実物大で再現した組立ラインのモデル展示

 2F「現在のクルマづくり」フロア
実物大で再現した組立ラインのモデル展示


 スズキは軽自動車という日本独自のカテゴリーを足場に今日の自動車メーカーとしての世界的な地位を築いた。ランボルギーニ・カウンタックなどをデザインし70年代スーパーカーブームの立役者となった名デザイナー、マルチェロ・ガンディーニは普段の生活にスズキの「ワゴンR」を愛用。その使い勝手のよさと機能美の両立を高く評価し、「日本の軽自動車は規定の中で最高のデザインを実現している」と絶賛したという。


 顧客視点第一の開発を貫くスズキが、その低価格で軽自動車の流通を飛躍的に拡大させる端緒となった「アルト」の誕生秘話をはじめ、国の発展にもつながった独創的な海外進出などについて紹介している。


 そのほか2Fの「現在のクルマづくり」フロアでは、開発工程の企画会議や、デザインルーム、クレイモデルのほか、組み立てラインも実物大で再現。本物の工場を見学しているかのような体験をすることができる。二輪・クルマ好きにはもちろん、そうでない人でも産業博物館として十分に楽しめる中身の濃い展示施設となっている。


※スズキ歴史館
開館時間/午前9時~午後4時30分 所要時間1時間半程度(推奨)
休館日/月曜日、年末年始、夏期休暇等
入館料/無料(予約制)
所在地/静岡県浜松市南区増楽町1301
TEL 053―440―2020
https://www.suzuki-rekishikan.jp/

初代社長「鈴木道雄」氏が発明した「杼箱上下器搭載の足踏み式織機」の展示

初代社長「鈴木道雄」氏が発明した「杼箱上下器搭載の足踏み式織機」の展示

スズキ歴史館 外観

スズキ歴史館 外観

 

2017年12月掲載
 




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