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2021年5月17日

2019年の留学生の日本国内での就職状況 
過去最高を更新 不許可率の増加

申請数

出入国在留管理庁は、2020年12月、2019年における留学生の日本国内での就職状況についての統計を発表した。2019年中に、在留資格を「留学」から働くための在留資格に変更申請した数をもとに集計されたデータで、就労資格「特定活動」は集計対象には含まれていない。

就職目的の在留資格変更の申請数(38,711人)、許可数(30,947人)ともに過去最高となった。2019年は、インバウンド業界を中心に、留学生の積極採用が加速した。

過去10年を振り返ると、リーマンショックなどの影響で、2009年、2010年と減少したが、2011年以降は増加傾向が続いている。今回の統計で目立ったものは主に3点あった。


●非製造業の増加
業種別許可人数では、製造業は6261名で前年比66人減だったのに対し、非製造業は35475名と、前年比7336名増となり、非製造業 への就職が大きく伸びた。非製造業は、過去5年で、約3.4倍に増加しており、全体の85%を占めている。

●専門学校卒業生の増加
最終学歴について、全体に占める専修学校の割合が増えている。大学・大学と比較しても過去5年で一番増加している。専門学校で学ぶ留学生の総数が増えており、実務に活かせる専門性を身に着けた留学生が、各分野で活躍する機会が増えていることがうかがえる。

●許可率80%下回る
在留資格変更申請をした数に対して、変更が許可された割合(許可率)が過去10年で初めて8割を下回った。このことに対して、入国管理庁の担当者は「不許可理由についての詳しい統計は取っていないが、多く見られるものとして、学んだ内容と業務内容の専門性の不一致や、留学生活での在学状況があげられる。授業への出席状況や、資格外活動でアルバイトを規定より多くやっていないかなど」。続けて、「学校関係者には、適正な留学生の管理を、留学生たちには、勉強する立場であることをよく認識して学んでいただきたい」と加えた。

業界別許可人数推移



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