Top向学新聞日本で働く留学生OBたち>李 蕊さん


李 鉄蓮さん (中国出身) 
(コニカミノルタ株式会社) 


日本語の難しさを痛感 技術のスペシャリストが目標

――コニカミノルタに入社するきっかけは何でしたか。
 元々中国で画像情報処理関係を学んでおり、日本の大学院でも同様の情報システム関係を専攻していたので、その方面を中心に就職活動を行いました。大学院の同じ研究室の先輩に弊社に入社した方がいたので、会社について詳しく話を聞かせていただきました。それから会社を見学する機会があり、対応して頂いた先輩方も大変親切で質問にもよく答えてくださり、ここならすぐ馴染めそうだし自分の専門を活かせそうだと感じて入社を希望しました。

――現在の業務内容を教えてください。
 現在は、プリンターなど情報機器の組込みのソフトウエア開発が主な業務で、例えばプリンタードライバーから送られてくるデータを解析して対応するモジュールの開発などを行っています。

――仕事で印象に残っていることは何ですか。
 日本語の難しさですね。来日前から日本語を学んでいたのである程度日本語には自信があったのですが、職場では報告書を書いて上司に提出したら、赤ペンでびっしりと添削されてきて衝撃を受けました。大学入学以降こんなに直されたのは初めてでしたので、日本語で自分の考えを簡潔に表現することは本当に難しいなと痛感しました。一方で、細かく修正していただいたので、ここまで見てくれているのかと逆に感動を覚えました。こうした上司や先輩方の指導のおかげで次第に表現力・文章力もレベルアップできたと思います。

――学生時代、どのように就職活動に取り組みましたか。
 私は他の留学生より就職活動のスタートが遅かったので少し焦りがありましたが、インターネットで企業情報を調べたり大学内での会社説明会に積極的に参加したりしました。九州の大学に通いながら、就職活動のために何度か上京する機会があり距離的には遠かったのですが、東京にいる友人に会ったり観光したりして、あまり苦にはなりませんでした。

――志将来の夢は何でしょうか。
 技術者として入社しましたので、いま携わっている分野でのスペシャリストになりたいですね。「この分野だったら李さんに任せれば大丈夫」と言ってもらえるような一人前の技術者を目標にしています。そのためにもできるだけ長く日本で働いて、最先端の技術を学び習得して、自分を高めていきたいと思います。

――留学生へメッセージを。
 住み慣れた母国を離れ、異国に留学するのは苦労も多いでしょうが、その苦労は決して無駄にはならないと思います。苦労の道を通過してこそ、困難を乗り越える力にもなるでしょうし、様々な環境にも適応できるようになります。就職活動の時も、外国人であることに気後れせずに自信をもって自分をアピールしてほしいと思います。



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