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留学生の国内就職1万人超

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留学生の国内就職1万人超
(2008年9月号) 


留学生の国内就職1万人超  中小企業への就職者増
情報関連の経験者採用は急拡大

法務省入国管理局発表


  2007年中に日本企業等に就職した外国人留学生が1万人を超えたことが、法務省入国管理局の統計で明らかになった。在留資格変更を許可されたのは10262人で、前年の8272人より1990人(24・1%)増加。2002年ごろから急増した国内の留学生が順次卒業年次を迎えていることや、企業の海外取引の拡大に伴って橋渡し役となる人材へのニーズが増加していることなどが背景にあるとみられる。

  国籍・地域別に見ると、中国が7539人で最多、前年比では1539人(25・7%)の大幅増となった。次いで韓国が1109人(165人増)、中国(台湾)が282人(82人増)で、この3カ国で87・0%を占めている。以下バングラデシュ138人、ベトナム131人の順となっている。
 在留資格別では、文系の職種で取得する「人文知識・国際業務」が7304人(71・2%)、理系職種で取得する「技術」が2314人(22・5%)となっており、文系留学生の比率の多さをそのまま反映しているといえよう。いっぽう、経験者の中途採用などで海外から直接来日する際に申請する「在留資格認定証明書」の交付状況を見ると、「人文知識・国際業務」が9395人で前年とほぼ横ばいだったのに対し「技術」が13397人で前年より3443人(34・6%)も増えた。特に情報処理関連が急増しており、ここ3年で約6・5倍の増加率を示している。
 この背景には、日本人だけではまかなえない人材不足の現状がある。情報処理・コンピューター関連企業ではプロジェクト単位で有能な人材を世界から募集する場合が多く、人材の流動性が高い。法務省入国管理局では、「技術者採用は経験重視の傾向があり、転職者の比率が高い。日本の学校を出ていなくても経験しだいですぐ採用に至るケースが多い」としている。ニーズに応じて絶えず新しい人材を補充し続けなければならない業態の特殊性が背景にあるようだ。
 いっぽう新卒の留学生、特に文系職種の場合は、入社後に一定期間教育することを前提として採用する企業が多く、配属部署が入社後に決まる場合も多い。採用時から中途採用並みの高度な専門性を問うよりは、通訳や営業などの業務で「外国人ならではの感性」を生かしながら経験を積んでもらい、適性をより深く見極めようとする企業側の思惑もあると考えられる。
 留学生の就職状況を職務内容別で見ると、翻訳・通訳が3431人(構成比33・4%)と最多で、前年の約1・3倍に増えている。次いで販売・営業が1574人(同15・3%)で、前年からは約1・8倍へと大きく増加している。続く情報処理は1242人(同12・1%)で、前年比1・4倍となっている。
 就職先企業の規模を見ると、資本金5千万円までの中小企業に就職した者が5521名と過半数を占めた。このうち5百万円~1千万円規模の企業に就職した者が人数・伸び幅とも最も多く、前年比494人増の2264人だった。
 留学生の最終学歴は、大学学部が4937人で前年より23・2%増、専門学校生は1658人で同46・3%増と著しい伸びを見せた。
 就職希望者の増加とともに、留学生の受け皿である企業も着実に門戸を広げつつある。今後は数の拡大とあわせ、幹部への登用の拡大や人事評価の透明化など、入社後の定着を促進する支援策などの充実も望まれるところだ。

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