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向学新聞2013年4月号


サウジ政府が就職フェア

                    日日本企業31社が参加

 サウジアラビア政府が3月12日に東京で、同国からの留学生と日本企業をマッチングする就職フェアを開催した。今春に卒業を迎えた留学生約80名と、日立製作所、トヨタ自動車、丸紅を始めとした31社が同フェアに参加した。これまで米国、英国、カナダでも就職フェアを開催しており、日本が4カ国目となった。
 
 日本の高度な技術などを習得したいサウジアラビア人留学生と、中東でのビジネス拡大のため人材確保を狙う日本企業とのニーズが合致した。サウジアラビアでは30歳以下の人口が6割を超え、若者の就職難が問題になっている。
 
 サウジアラビア大使館文化部イサム・ブカーリ文化アタッシェは、「アジアで初めての就職フェアとなったが、内定を得た留学生がおり大変良い結果となった。今回参加できなかった企業からも、次回は参加したいとご要望を頂いている」と話す。
 
 サウジアラビアは世界最大級の石油埋蔵量、生産量、輸出量を誇っている。しかし、政府の財政収入の約8割を石油に依存しており、現在の経済体制からの脱却を図るため人材開発に力を入れている。2005年から開始した世界最大規模のアブドッラー国王奨学金プログラムにより、これまで15万人ものサウジアラビア人学生が世界に派遣された。同奨学金による日本への留学生数も、2006年の20名から2012年の511名(サウジアラビア大使館公表)まで20倍以上に増加している。



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