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サイニイ サチン さん (インド出身) 
(東京国際ビジネスカレッジ) 


お客様を大事にする接客  日本とインドを繋ぐ貿易が夢

――いつ日本に来ましたか。
 2009年4月に来日しました。福岡県の日本語学校に2年間通った後、現在の学校に進学しました。実は、2005年に半年間日本に滞在した経験があります。インドで勤務していた会社が愛知万博のインド館に出展し、そのスタッフとして来日しました。愛知万博には世界各国のパビリオンがあり色々勉強になりましたが、日本にとても興味を持ちました。当時は日本語があまり話せず、日本人のお客様とコミュニケーションを取ることが難しかったです。ですが、交流する中で、言葉の壁を越えてお客様と気持ちが通じたと感じることができ、国籍は違っても共感できるものがあると思いました。

――留学生活はどうですか。
 将来は貿易をしたいと思い、現在の学校を選びました。現在の学校はとても厳しく、入学試験の面接で「しっかり勉強しますか。うちの学校は厳しいのですよ」とはっきり言われました。「頑張ります」と答えて入学し、今は楽しく勉強しています。東京で一番の専門学校だと思うほど良い学校です。

――日本の印象はどうですか。
 留学する前に聞いていた日本とは全く違いました。東京の人はいつも忙しいというイメージを持っていましたが、ある日、道に迷ってしまい通行人に道を尋ねると、とても親切に対応してくれました。「あなたが行きたい場所は私も分からないけど、探してみます」と言って、道を見つけて教えてくれたのです。
 また、接客も素晴らしいと思います。飲食店でアルバイトをしていた頃、あるお客様が何度もグラスを落としてしまいました。私は「どうして何度も落とすのだろうか」と思ったのですが、店長は一度も文句を言わず丁寧に対応していました。お客様を大事にする接客はとても勉強になり、日本ではこういった姿勢でなければ商売ができないのだと思いました。

――今後の抱負を教えて下さい。
 2009年4月15日、留学のために福岡空港に降り立った私は、「今日から一人での生活が始まる。1円でも自分で稼がなければ食べることも、何もできない。頑張るぞ」と心に決めました。その日の光景が今も目に浮かび、忘れることができません。それから3年、とても成長したと感じます。これからも、日本とインドを繋ぐ貿易をするという夢を持ち、成長し続けていきたいです。



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