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劉 一鳴 さん (中国出身) 
(東京大学) 


日本人は計画性が素晴らしい  皆が協力することを重視

――日本留学のきっかけは。
 中学3年生(山東師範大学付属中学校)の時、担任の教師から突然「日本留学に挑戦しないか」と聞かれました。
 長崎県の私立海星高校が山東師範大学付属中学校と協定を結んでおり、学費と在学中の生活費を3年間負担するという条件で、毎年数名の中国人学生を受け入れています。東京大学か京都大学に合格すれば、さらに2年間の学費と生活費を負担してくれます。そのメンバーの一人として担任から推薦を受けたのです。
 それまで日本留学を考えたことはなかったのですが、チャンスだと思い選抜試験を受けてみました。合格という結果を得て、日本留学を具体的な将来の選択肢として考えるようになりました。

――日本留学の決め手は何だったのですか。
 東京大学は世界の大学ランキングに入っており、そこで勉強できるチャンスが魅力的でした。受験勉強は大変でしたが、自信を持つことが出来ました。また、中国国内にいるだけでは、母国語である中国語と英語しか習得できません。日本語という新たな言語習得にも関心がありました。

――留学生活を通して感じた日本と中国の違いは何ですか。
 まず、日本人は計画性をしっかりもっている点が素晴らしいと思いました。また、皆が協力して何かに取り組むことをとても重視しているように感じます。体育祭でも、中国では個人競技である100メートル走を行いますが、日本ではリレーなど集団で競技することが多いです。

――日本留学で得たものは。
 日本人と接することで、以前より他の人の気持ちを理解できるようになったと思います。表情など言葉だけではない部分にも気を遣って、話をしたり聞いたりすることで、相手の気持ちを感じることができるよう努力しています。



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