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李 宇穠 さん (台湾出身)
(ルートインジャパン株式会社)
日本独特の接客文化 周りの人との情報交換重要
――現在の業務内容を教えて下さい。
現在入社5年目になりますが、中間管理職として経理や新人教育を担当しています。当社はトレーナー制という1対1で新人を教育するシステムを導入しています。私は一昨年からトレーナーを担当していますが、後輩が成長していく姿をとても嬉しく感じます。私も新人の頃は、当時の店舗責任者がトレーナーになって様々なことを教えてくださり感謝しています。
――ホテルで働く魅力は何でしょうか。
お客様との出会いです。一人ひとり全ての方が違う人生を歩んでおり、そのお客様との一瞬の出会いから様々なことが生まれます。
以前、あるお客様が予約されていた部屋に違うお客様をご案内してしまったことがありました。何度も何度も謝り、急いで別の部屋を清掃してご案内しました。翌日、そのお客様が怒っていらっしゃるかもしれないと、チェックアウトされるまで受付で待っていたら「よくやってくれた」という言葉をかけてくださいました。会話が多くなかったとしても、その一瞬をどう活かすかに魅力を感じます。
――日本で就職活動を行っている留学生へのアドバイスをお願いします。
就職活動を始めた頃は商社なども考えたのですが、人と接することが好きで、サービス業が自分に合っていると思ったからです。また、台湾の友人にもよく話しているのですが、日本の「おもてなし」はとても素晴らしいと感じます。日本独特の接客文化を持ち、レベルが高く本当にすごいなと思います。
――なぜホテル業界で働こうと思ったのでしょうか。
周りの人との情報交換が重要です。私は大学院で歴史を専攻していたのですが、周りの友人は進学や教員への道を選び、一般企業への就職を希望していたのは私だけでした。就職活動を始めたばかりの頃は情報交換できる相手もおらず、エントリーが何なのかも分からない状態で就職活動を行い苦労しました。結果的には、70社エントリーし、10数社面接を行いました。大変でしたが、諦めずに続けたことで希望したサービス業で働くことが出来ました。就職活動を行っている留学生の方には、様々なことにチャレンジして、自分に合った仕事を見つけ、長く続けてほしいと思います。
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