Top向学新聞日本で働く留学生OBたち>李 蕊さん


ヨハン バックマンさん (スウェーデン出身) 
(日本サード・パーティー株式会社) 


日本企業の教育制度が素晴らしい スウェーデンと日本の架け橋に

――まず、日本で留学・就業するようになった経緯を教えてください。
 高校卒業後、将来何をしたいのか目標がなかったので、まずIT関連の企業に5年ほど就職しました。ただ、毎日同じことの繰り返しで新しいことにチャレンジする機会がありませんでした。それでアメリカかオーストラリアの大学に留学しようとしましたが、自分はスウェーデン人なので欧米の大学では変化が小さいと考え、思い切って日本を選択しました。仕事の面を考えると中国という選択肢もありましたが、日本は安心感がありましたし、以前旅行で来日したことがあったので馴染みもありました。
 まず2年間日本語学校で日本語を学び、その後専門学校に通いました。日本語は難しかったですが、バスケットボールのチームに入ったりして、日常生活の中で出来るだけ日本語を使うように努めました。

――就職活動はどのようにしましたか。
 実は、初めて参加した企業説明会で弊社に出会いまして、会社の方針と自分のやりたいことがとても近く、すぐに「ここだ」と感じました。国際的に事業も展開しており、色々な経験ができそうだと思いました。

――現在の業務内容は何ですか。
 弊社が開発したITアセスメントの管理やシステムの運用、それに海外事業の計画などにも関わっています。

――日本とスウェーデンでは仕事の仕方に違いはありますか。
 ありますね。まだスウェーデン時代の癖が抜けないことがあります。向こうでは服装もラフですし、上下関係も硬くありませんので、初めのうちは慣れるのに苦労しました。逆に、日本企業のいいところも多くあります。例えば、私のいたスウェーデンの会社では決められた役割だけをこなして、全体的なプロセスなどを知ることは出来ませんでした。日本では仕事の全体像を共有し、プロセスを大事にしています。プロジェクトの進行を経験でき、とても勉強になります。
 また、日本企業の教育制度はすばらしいと思います。スウェーデンでは5年程で転職することはめずらしくありませんが、日本では新人を丁寧に指導してくれますし、その後も先輩がよく面倒をみてくれます。

――今就職活動をしている留学生の皆さんにアドバイスを。
 まず、自分が何をやりたいのか見つけて、その実現のためには何をしていくべきか考えてほしいと思います。面接では、文法が多少間違っても構わないので、自分の考え・ビジョンをはっきりと表現したほうがいいでしょう。私も10年は日本で働き日本語も仕事面でもレベルアップして、将来はスウェーデンと日本の架け橋になりたいと思っています。



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