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向学新聞2020年7月1日号記事より>

日本語のプロと考える ビジネス日本語 

~第1回 コロナ時代の就職活動~
コミュニケーションというのは双方向

 外国人留学生のみなさん、こんにちは。ぼくは、外国人に日本語を教える仕事を10年以上しています。今は自分が経営する会社で、外国人スタッフや日本人スタッフのみなさんに日本語コミュニケーションを教える仕事をしています。今日はみなさんに、今の就職活動についてお話します。

今だからこその出会い
 今、コロナウィルスのために、みなさんの就職活動はとても難しくなっています。ビジネスがとまった会社も増えていますし、仕事がなくなった日本人も増えています。しかし全部の会社の採用がとまっているわけではありません。外国人に来てほしい会社は、今でも外国人留学生を探しています。また、そういう会社は、東京や大阪などの大きい町だけでなく、全国いろいろなところにあります。

内定ブリッジ淺海一郎氏
淺海 一郎
内定ブリッジ株式会社、代表取締役。
ビジネス日本語教師。

 

 また、コロナウィルスの影響でオンラインで面接をする会社が増えていますが、これは会社にとっても外国人留学生にとっても、いいことです。オンラインだと面接をする会社には行く必要がありません。ぜひ、今住んでいるエリアだけでなく、住んだことがないエリアの会社に応募することも、考えてみてほしいです。
 そして、もっと大切なことは、会社がみなさんにしてほしい仕事の内容です(これを業務内容、と言います)。業務内容がはっきりわからないと、入社したあと、みなさんが一番困ります。どういう仕事があって、どういうスキルが必要なのか、どういうキャリアパスがあるのか、自分で調べたり、会社によく聞いたりするといいです。

よく聞いて自信をもって話す
 コミュニケーションというのは双方向(インタラクティブ)なので、みなさんが聞くだけでは、いいコミュニケーションになりません。面接の時は、みなさんも、自分のことを積極的に話してください。そして、聞く時も話す時も、自分の日本語が下手だから恥ずかしい、と思わないほうがいいです。日本語の勉強も大切ですが、面接の日に、自信を持って話すことも大切です。それから会社の人の話を、よく聞いてください。わからなくなったら、恥ずかしがらないで、質問の意味を確認するといいです。
 また、オンライン面接は、対面での面接よりも、言葉が聞き取りづらくなることがあります。話す時は、いつもより大きい声ではっきりと話すようにして、面接官の言葉が聞き取れなかった時も、質問の意味を確認してください。

面接トレーニング

日本人側の面接トレーニング

 ぼくの会社では、日本人のためにも、日本語のトレーニングをしています。上の写真は、面接をする日本人側が、留学生にとってわかりやすい日本語で話せるようになるために、面接のトレーニングをしているところです。コミュニケーションがインタラクティブというのは、日本人にとっても、同じことだからです。
 コロナウィルスのせいで、みなさんの就職活動は大変になっていますが、オンライン面接が増えたことなど、ネガティブなことだけではありません。みなさんの就職活動がうまくいくことを、心から願っています。



第2回 日本企業のオフィスコミュニケーション①

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