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就活なんでも相談室

井上氏
株式会社ASIA Link 
マネージャー 井上 洋輔 氏
就職活動について、留学生からよく聞かれる質問についてお答え致します。

第1回「日本企業の採用の特徴」

〈相談内容〉
これから就職活動を始めたいのですが、何から始めたら良いですか?



 海外での就職活動は不安ですよね。何から始めたら良いかという質問はたくさんの留学生から聞かれます。日本の就職活動はみなさんの母国とは違う特徴があるので、まずは日本企業の採用の特徴について理解しましょう。

■新卒一括採用
 新卒というのは学生から初めて社会人になる人のことで、学生が就職活動をする時はこの新卒を募集している会社に応募します。そして、採用された人のほとんどは学校卒業後の4月から一斉に入社して仕事を始めます。初めて社会人になる人はすぐには仕事ができませんので、研修を受け、徐々に仕事を覚えていきます。このような採用方法を「新卒一括採用」と言います。新入社員のほとんどが4月に一斉に入社するため、企業の採用活動も入社時期の4月に合わせたスケジュールで採用活動をします。 

採用スケジュール


 上の図を見ると、卒業する前の年の3月から企業の選考が始まることが分かります。卒業の1年前から就職活動が始まるんですね。みなさんの国と比べるとかなり早い時期から始まることが分かると思います。3月から書類審査や適性テストが始まり、4~6月が採用選考の一番多い時期になります。もちろん7月以降も募集している企業はありますが、予定していた採用人数に達すれば募集は終了してしまいます。ですから、応募のチャンスを逃さないためにも、まずはこのスケジュールに沿って就職活動ができるように準備することが大切です。

■メンバーシップ型の採用
 次に日本企業の人材採用の特徴として、メンバーシップ型があげられます。海外企業では、学生に入社の時点である程度の技術や経験を求めることが一般的ですが、日本では経験のない新卒を採用して、入社してから研修をして「人を育てる」という企業文化があります。そのため、書類選考や面接で見るポイントは、「成長意欲が高いか」「壁にぶつかった時に乗り越える力があるか」「周りを巻き込むコミュニケーション力があるか」など、仕事に対する意欲や人柄も見ます。「長くこの企業で働いて成長してくれるか」という点を重視します。ですから、採用されるためには学生時代の経験の中から、自分の意欲や人柄を、日本語で伝える準備をする必要があります。

 日本の就職活動は始まる時期が早く、選考回数も多いですが、「経験がなくても入社してから成長できる」「法律的に働く人が守られている(正社員は簡単には解雇されない等)」「一つの会社で長く働ける」など日本企業で働く魅力はたくさんあります。ぜひ日本の企業文化を理解してから就職活動を始めてください。次回は「企業のニーズと留学生の仕事選び」について留学生の質問にお答えします。お楽しみに!


・第1回「日本企業の採用の特徴」
・第2回「企業のニーズと留学生の仕事選び」
・第3回「自己分析と業界・企業研究」

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